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RAWモードでの撮影のススメ

コンデジのハイエンドモデルや一眼レフには、画像記録モードに「JPEG記録モード」以外に「RAW記録モード」というのを備えています。今回はこの「RAW記録モード」なるものについて解説を。。。

RAWって何?JPEGと何が違うの?という人もいらっしゃるでしょうから、ちょっと簡単に説明しておきますと・・・
一言で言うと、RAW画像はカメラ内部で画像処理される前の「生画像」、JPEG画像はカメラ内部で画像が補正処理された後の「処理済画像」です。
まぁ、化粧に例えるなら、RAWはスッピン、JPEGは化粧済みということです。概略図で描くと、キヤノンの場合、こんな感じです。(イメージを理解してもらうため、ベイヤー配列の解説とかは省略した図になってますが、そこはご容赦ください。)


JPEGモードで記録するときは、色合いやコントラストなどの補正処理はカメラ内部で自動的に行われます。カメラの中にメイクさんがいるわけです。ですが、カメラ内のメイクさんが処理してくれた結果は、必ずしも自分の好みになるとは限りません。例えば、水が青くスコーンと抜けてて感動的だったとしても、カメラ内メイクさんは所詮機械ですから、人間が青色に感動してるなんて理解できないので、青すぎるのを勝手に補正して赤や緑っぽく仕上げてしまったりします。
かといって、いったんJPEGで保存されてしまったものをあとからPCで修正しようとしても、JPEGはRGBが各256色しかないので、ほんのちょっといじっただけで画像が荒れてしまします。(トーンジャンプといいます。)

RAWの場合、化粧はPCの画面でやります。つまり自分自身(あなた自身)がメイクさんです。RAW画像を処理する専用のソフトで思いどおりの仕上がりになるように補正します(これを「現像」といいます)。最近のデジカメはRGBが各16384色もあるので、色合いやコントラストなどの補正はもちろん、露出やストロボ光量を失敗した画像なんかでも、トーンジャンプせずにある程度までは救うことができます。満足できるまで現像作業が済んだら、JPEGなどのファイル形式で保存します。
 注)真っ白に飛んでたり、真っ黒につぶれてたり、ピンボケしてるのはさすがに救えません。
   化粧も写真も素材がよいのが大事です ^^; 

写真というのは、撮影すること自体も楽しいのですが、あとから自分好みの仕上がりにする現像作業も、これまた楽しいものです。現像作業はフィルムの時代からやられていたことです。フィルム時代は暗室でやっていた作業をデジタルではPCでやるのです。
写真表現は、撮影時の「表現」と現像での「表現」の足し算です。証拠写真では満足できず、水中での感動場面を感じたままに「表現」したいと思うようになったなら、RAWで素材を撮影しておいて、PCでお化粧して作品として仕上げるというスタイルをオススメするのであります。(・・・って、偉そうなことを言えるほど写真は上手くはないのですが。)

で、これがキヤノンのRAW撮影ができるカメラを買うともれなく付いてくるキヤノン様謹製のRAW現像ソフト「Digital Photo Professional」(略してDPP)の画面です。
(サムネイル画像をクリックして、補正できる項目を確認してみてください。)


RAW現像の最低限の機能はしっかりサポートしてます。色温度・ピクチャースタイル・明るさ・コントラスト・色合いなど、カメラ本体で設定できる項目(カメラ内メイクさんにできること)は、すべてサポートしてます。こんなのがタダで付属してくるなんて、キヤノン様は気前がいいですね。ニコン様だと純正のRAW現像ソフトは2万円近くもするんですよね。
一方、ちまたでは、お馴染みですが、使いこなせそうもないほどに色々な機能満載のアドビのPhotoshopの画面はというと・・・、私は重宝してますが、ここで説明しだすとキリがないのでここでは触れないことにします。


では、作例1、典型的なワイドです。
ストロボなしでの撮影です。RAWではどんな感じで記録されているかというと・・・
まぁ、スッピンではこんな感じです。ピントも合ってるし、露出もだいたいOKなので素材としては合格です。・・・が、なんか、パンチがないというか、シャキッとした感じがないですよね?


次に、薄化粧をしてみるとこんな感じになります。コントラストや色温度を調整して、水中で「おぉ~!マンタちゃん、カッコイイ~」と感じた時の記憶を再現してみました。


さらに、いじって厚化粧をしてみます。やりすぎの感、現実とは違う感はありますが、幻想的な表現になったでしょうか?(なったんですよ。なったということにしてください。)


ちなみに、薄化粧のときのDPPの調整はこんな感じです。右側の丸いのは「微調整」のボタンを押すと出てくるヤツです。水中のワイド写真では、マウスで中心から右方向にズラすといい感じになります。



では、作例2、これも典型的なワイドです。
これはストロボを使ってますが、ストロボが弱いです。RAWだとこんな感じで青かぶりしてますが、実はこれは自己流のワザなんですが、現像を見越してわざとストロボを弱くしているんです。


で、お化粧後はこんな感じです。作例1と同じで「微調整」の丸いのを右方向にズラすと、海の色をそんなに変えることなく青かぶりしてたバラクーダのお腹が適度に白くなります。縞模様もクッキリします。


さて、なぜ撮るときにわざとストロボを弱くするかというと、理由は3つあります。
1つ目の理由は、「ストロボを弱くすると、浮遊物が写りにくいから」です。
2つ目の理由は、「ストロボが強すぎると、お腹が白飛びしちゃってギラギラのピカピカのお下品な仕上がりになっちゃうから」です。アジやらカマスやらカンパチやらの青魚系・・・というか光りモノ系は、白飛びしちゃったら現像では救えないんです。だから撮るときはわざと弱めに光らせといて、あとはPCで調整する(光を補う)んです。
3つ目の理由は、「ストロボの光量がちょっとでも強めだと、背景の海の色が実際より濃くなるから」です。つまり、魚に強めにストロボが当たっちゃってると、魚の部分が適正露出になるようにPCで「明るさ調整」を暗めにする必要があります。そうすると、背景の青色も一緒に暗くなってしまうんです。スコーンと抜けた青がサンセットダイブのときの暗い海の色みたいになっちゃうんです。


では、作例3、やや寄ったワイドです。
これも現像を見越してわざとストロボを弱くしてます。RAWだとこんな感じですが、これでも狙いどおりの光量なんです。


で、お化粧後はこんな感じです。青魚ではなく黄色が売りのサカナなので、黄色が損なわれないよう、「微調整」の丸いのをやや右斜め上方向にズラします。すると、黄緑色に写ってた部分が黄色になり、狙い通りの色合いになりました。背景の色は変わっていないことに注目です。


このときのDPPの調整はこんな感じです。



では、作例4、ワイドでの失敗を救う例です。
これはストロボ弱めに光らせてますが、マニュアルモードで同じシャッタースピードと絞りで何枚も撮ってたら、視野内に太陽が入り込んできて、露出オーバーになっちゃったというものです。RAWだとこんな感じでいかにも失敗なのですが・・・


でもこの程度なら白飛びまではいってないので、現像で救えちゃいます。「明るさ調整」を暗めにして、作例1や作例2と同じような調整をすればOKです。



では、作例5、ワイドマクロです。
タイのビーチのポイントの海の色は、抜けるような青ではなく、ちょっと緑色なのが実際のところです。。。RAWは忠実に本来の色(笑)で記録してます。


でも、例によって「微調整」のところをいじってお化粧すると、なんだか気持ちいい色になります。



では、作例6、典型的マクロです。
マクロの場合は、距離が近いので、TTLで撮ってれば、そうそう露出や青かぶりの心配はしなくていいし、RAWのまま調整なしでもいい場合が多いのですが・・・


ヘルフちゃんの薄紫色のところをもうちょっと濃くしてみたいな~ってのが人情ってモンですよね。で、ここで「色の濃さ」をいじるのではなく、例によって「微調整」のところをいじると、ベトベトの厚化粧にならず、さりげなくいい感じになるのです。



では、作例7、RAWで撮っておくと、露出不良を救えるかもしれない、という例です。
別にどうということはない、泳ぎながら通りすがりに撮った写真です。露出のことなど気にせず、何となくシャッター切りました。露出の調整をしないで撮ったので、当たり前ですが、RAWで見てみると露出不良です。


でも、DPPで「明るさ調整」とか「微調整」をいじると、そこそこ適正露出な写真?に早変わりであります。



では、作例8、これは、マクロなので、露出とか色合いとかコントラストはRAWのままでも問題なかったのですが、この浮遊物は何とかならんもんかなーというものです。マンジュウやニシキテグリがいる場所だと浮遊物が多いですよね。せっかくの子供のマンジュウなんですが、RAWではこんな感じでゴミだらけです。


でも、DPPやPhotoshopについてる「ゴミ消し機能」(コピースタンプ機能)を使うと、あらら・・・、ゴミ消えちゃったよ(笑) シミや毛穴を隠すファンデーションみたいなもモンでしょう。
もともと、撮像素子に付いた埃とかのゴミが写りこんだ場合にゴミを消すための機能なんですが、水中写真の場合は浮遊物除去に使えます。



では、作例9、マクロなんですが、露出オーバーに加えて浮遊物だらけの泣きっ面に蜂のようなひどいRAW画像です。


でも、「明るさ調整」「ハイライト」「シャドウ」を調整し、さらにコピースタンプ機能で浮遊物を除去すると、まぁ、見れるようになります。
ウチのバディがお出かけ前にやってる、ファンデーション・チーク・アイシャドウと似たようなもんですな。。。写真の現像なら30秒~2分程度ですが、バディの現像は10分以上かかります。(爆)


ちなみに「明るさ調整」と「微調整」はこんな感じです。マクロでTTLの場合は、「明るさ調整」をすることはあっても「微調整」はしないで済む場合が多いです。



さて、これまで説明した調整画面はすべてDPPの「RAW」のタブでの調整です。
隣に「RGB」タブがあり、ここでもいろいろ調整できるのですが、ここは使いません。(使ってはダメです。)
「RGB」タブでの調整は、RGB各256色での調整なので、ここでいじると厚化粧になりがちなうえ、下手すると画像がトーンジャンプしてしまいます。
ここは、RAW現像ではスルー、JPEGしかない画像をダメ元で調整するためのものと思ってください。

それと、さらに隣にある「NR/LENS/ALO」タブですが、ここはRAW現像で使ってもよいのですが、「ノイズリダクション」以外は水中写真では使う必要性はほとんどありません。
で、その「ノイズリダクション」ですが、「輝度ノイズ緩和レベル」の設定に注意です。
ここの初期設定は「ツール」の「環境設定」の画面で決まるのですが、「環境設定」では「0」にしておいて、必要な時だけここのタブで調整するといいです。
20段階の調整ができるようになってますが、いじるとしても0~2までが限界です。3以上にすると画像が急激にぼやけてきます。3以上は使えません。0~2でも激変するので、ここの間を20分割してほしいと思うのは私だけでしょうか。

とは言え、DPPは動きが軽くて操作が簡単で、なかなかよくできたソフトだと思います。

なお、キヤノン以外のユーザーの方、キヤノンユーザーでもDPP以外のソフトでRAW現像をしたいという方には以下のようなソフトがあります。同じRAW画像でも違うソフトで現像してみると全然仕上がりが変わってくるんですよね。全部日本語版があります。ググってみてください。
・Adobe CameraRAW + Photoshop CS
 (ハイアマ~プロ用。10万以上する。CameraRAWで現像して、PhotoshopでレタッチしてJPEG変換する。
  レタッチが16bitで処理できるが動作が重い。)
・Adobe CameraRAW + Photoshop Elements
 (レタッチが8bit処理なので無理がきかない以外は、PhotoshopCSと機能はほぼ同じ。ヤフオクで数千円。)
・Silkypix
 (Photoshop CSの対抗馬。ハイアマ~プロ用。いろんなバージョンがある。数万円。動作がすごく重い。)
・UFRaw + GIMP
 (フリーソフト。現像もレタッチもほぼ、CameraRAW + Photoshopと同じことができる。
  レタッチは8bit処理だが一部の機能は16bit処理もできるという噂がある。起動が遅い。操作が分かりにくい。)
・Raw Therapee
 (フリーソフト。フリーのくせにかなり本格的。CameraRAWよりかなりいじれる項目が多い。
  技術的知識がないと難しいが、時間をかけても細かくいじりたいときによさそう。重いし動作不安定。)


以上、RAW現像について、お話ししましたが、くれぐれも、RAW現像で調整することを「改ざん」とか「ねつ造」とは言わないでほしいのであります。「表現」とか「仕上げ」とか、できれば「作品づくり」と言ってほしいのであります。(バディの現像は「ねつ造」と紙一重ですが。「詐欺」とも言うかな? ←ここ読まれたら、ほぼ殺されます。)


では、次回予告は、「たくさん撮ったRAWファイルの中から現像する候補をどうやって選ぶか?」です。DPPはRAW画像を開くのにやや時間がかかるので、連続して撮った素材を見比べて厳選するのはつらいです。だって次の画像開くまでに前の画像がどんなんだったか忘れちゃうんだもん。
RAW画像を開くのが速くて、現像ソフトとの連携がよく考えられたRAW画像ビュワソフトがPCでの現像作業で威力を発揮します。


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この記事へのコメント

No title - のんべぃ - 2012年01月09日 08:38:59

ゆかちんさん、参考になったならうれしいです。

ゆかちんさんは「撮影時の表現」においては、
私のお師匠様でいつも参考にさせてもらってるので、
現像のこととか、ソフトのこととか、カメラ機材のこととか、
技術面で私が何かしらのお役にたてればいいなと思います。

薄化粧に仕上げるのは慣れても難しいです。
思い入れが強い写真ほど時間をかけて知らぬ間に
厚化粧になりがちですね。

いじるのはこのあたりの項目だけ!いじるのは2~3分以内!
と決めて、いったんセーブして次の日にチェックしてみると
いいと思います。
私もそうして時間をかけすぎない・いじりすぎないようにしてます。

本文に書き忘れた大事なことを最後の方に書き足しておきましたので
再度目を通しておいてください。

No title - ゆかちん - 2012年01月08日 23:53:14

のんべぃさん、ありがとうございます(^^)
めっちゃ参考になりました~!

色々試してみましたが、
薄化粧させるのって、めっちゃ難しい~です(+_+)
なかなか「ここまで」っていう線引きが難しく、
後で見ると、あともうちょっと足りなかったり厚化粧だったり・・・と
なかなかうまくできないです。

やりだすと時間もかかってしまって
ちょっと面倒くさい…。
でも、楽しいです!(^^)


昔コンデジで撮った写真を編集してみたら、
めちゃくちゃきれいによみがえって
ブログのネタがなくなったら、
載せようかな~なんて思ってます。


今年もよろしくお願い致しますm(_ _)m

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神奈川県藤沢市在住

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